橋をわたってもう少し北へと歩くと,突然開けた場所に出る。その見事に整えられた芝生の真ん中に白亜がまばゆいピサ大聖堂と斜塔が建っている。11世紀から13世紀の長期にかけて断続的に建設された。ちょうどこのころは十字軍の遠征期にあたる。十字軍は他の…
ピサはウェルギリウスの『アエネイス』にも「都市」として登場(第10巻179行)している。それが本当だとしたら4つの海洋国家の中ではもっとも歴史が古い。少なくともウェルギリウスが生きた紀元前1世紀には都市として栄えていたということだ。ただヴェネチア・…
フィレンツェに向かう。ミラノからフィレンツェまではボローニャを経由する直通の特急がある。トマスクック時刻表には「R」つまり「reservation(予約)」のマークがなかったが,特急ということで予約が必要か。その辺りを歩いている駅員さんに聞いてみた。二…
ミラノである。世界的な観光都市である。ファッションの最先端をいく都市である。何事か観光ガイド的な紹介を期待するかも知れない。私にとってこの都市は通過点の1つに過ぎなかった。何しろ今では誰しも足を運ぶサンタ=マリア=デッレ=グラツィエ修道院に…
いよいよイタリアに向かう。この日の目標はミラノ。チューリッヒからミラノまでは列車で約4時間。アルプスを越えていくのだから,ゆったりとしたスピードで風景を楽しめる。2等自由のユーレイルパスをもっているので実際に料金がいくらかはわからない。ただ…
スイス兵の強さと勇敢さは古代からよく知られていた。カエサルの8年間に及ぶガリア遠征はヘルウェティ族が最初の要因であった。ヘルウェティ族とはスイスの先住民である。 ヘルウェティ族も他のガリー人にくらべれば武勇がすぐれ,毎日のようにゲルマニー人…
スイスの州はカントンとよばれる。カントンごとに憲法・三権(立法・行政・司法)の府をもっている連邦国家である。防衛・外交上の権限は連邦政府にあるということを除けば,共和政の枠内で国家形態を自ら自由に決定することができる主権国家並みである。イニ…
ルツェルンはチューリッヒから鉄道で1時間ほどのところにある。日帰りで行ける。ルツェルンにはルツェルン湖がある。このルツェルン湖の周辺から現在のスイスが始まった。スイス発祥の地といってよい。14世紀,ルツェルン湖を取り巻く,ウーリ,シュヴィーツ…
ホルバイン追記 イエスを神性から解き放ち,「神は存在するか」を問いかけた日本の作家もいる。遠藤周作である。「白痴」のホルバインを見に来て,遠藤の『沈黙』を思い出した。物語のクライマックス,日本に潜伏していたポルトガル人司祭ロドリゴの絵踏みの…
チューリッヒから列車で1時間半のところにバーゼルという都市がある。現在はここバーゼルでフランス・ドイツ・スイスの三国が接している。地図によると三国国境は中央駅から北に約5㎞,少し離れたところにある。途中寄り道しながらのんびりと歩いていくこと…