You ain't heard nothing yet!

ある社会科講師の旅の回想録

You ain't heard nothing yet!(お楽しみはこれからだ!)

名曲

ポン・ヌフ~シテ島④~

シテ島のもっとも西側,つまり下流にかかっている橋がポン・ヌフ。これもまた私の勘違いで,「ヌフ(neuf)」はフランス語で数字の「9」なので「第9橋」だと思い込んでいた。事実シテ島とセーヌ両岸は9本の橋でつながっている。しかし「neuf」にはもう1つ「新…

ミラボー橋

ジャヴェル駅の目の前,セーヌ川に緑色の鉄骨橋が架かっている。ミラボー橋である。フランス革命最初期の主人公の1人ミラボーの名にちなんでいる。ミラボーは自身が特権貴族階級にもかかわらず,第三身分(平民)代表として議会に席を置き,1789年の大革命では…

絵描きだけではありません~モンマルトル④~

サクレクールでしばし休憩をとったあと,今度は丘を北に下っていく。出発はサクレクール西側のテルトル広場からはじめよう。しかしこの広場に長居は無用だ。お土産用の絵と似顔絵描き,モンマルトルらしい一画ではあるが,それとともに観光客でごったがえし…

ムーラン・ルージュ~モンマルトル①~

サンラザール駅のホームを出て駅東側のアムステルダム通りを北に進む。突き当たりのクレシー広場から北西にクリシー通りを進む。アムステルダム通りの「通り」はrue.だがクリシー通りの「通り」はboulevardだ。Rueは一般的な小道で,パリ市内を縦横無尽に広…

17歳の頃

17歳,ロサンゼルスへの旅が運の尽きであった。帰国後,高3となった私は受験勉強どころではなかった。「そぞろ神の物につきて心を狂はせ 道祖神の招きにあひて取るもの手につかず」(『奥の細道』)と芭蕉はいったが,あれ以来新しい年を迎えるごとにそれは私…

ちょっとだけルート66~ロサンゼルス⑥~

サンセット・ブルバードをさらに南に,サンタモニカ・ブルバードに出る。これがかつての国道66号線のはずである。(正確にはわからない。) 私がアメリカに渡る少し前に国道としては廃線になったらしい。西はロサンゼルスから東はシカゴに至るかつてのアメリカ…

サンセット大通りと『モダンタイムス』~ロサンゼルス⑤~

チャイニーズシアターの前の大通りは,ハリウッド・ブルバード(大通り)である。歩道には大きな星(スター)にエンターテインメント界の有名人の名を刻んだプレートがはめ込まれている。その数2000とも2500とも。「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム(名声の…

カリフォルニアにも雨が降るという~ロサンゼルス④~

ハリウッドといえばチャイニーズシアターであるが,なぜチャイニーズ様式(中華風)なのか,観光する側にはよく分からない。建設したのはシド=グローマンズなる興行師だということたが,彼はこれ以前にもスペイン風のミリオンダーラーシアター,エジプト風の…

見えるのはもう青い空だけ~ロサンゼルス③~

映画産業の黎明期であった20世紀初め,業界の中心は東海岸にあった。そのボスはあの有名な発明王トーマス=エジソンである。エジソンはモーション・ピクチャー・パテント・カンパニーという企業協定(トラスト)を結成し,業界の利益を独占する。別名エジソン…

夢のカリフォルニア~ロサンゼルス②~

私が生まれた1971年,イーグルスが結成された。もちろん「楽天」ではない。アメリカのロックバンドのイーグルスである。中学のころアルバム『ホテル・カリフォルニア』をレンタルレコード店で借り,歌詞をすべて写し取って,それを夢中で和訳した。(当時,洋…